君に成功を贈る 中村天風述 日本経営合理化協会
天風先生の講話を本にしたものです。
日本経営合理化協会出版局の出している天風先生関連の本はこれまで皆１万円もしたのですが（もちろんそれだけの価値は充分にあると思います）今回の『 君に成功を贈る 』は1800円とずいぶん安く設定されています。
では内容もそれなりかと言うと、さにあらず、これまでの本とまったく同じで、非常に大切な教えが凝縮されています。
これはかなりお買い得だと思います。
買い求めやすくなったことで天風先生の教えが更に多くの方々に広まり、自分の心の中も、世の中も調和がとれ、喜びに満ちあふれた世界になりますよう、心よりお祈りいたします。
内容を少しご紹介します。
いったい何のために、人間だけが笑えるようにできているのかということを厳粛に考えなきゃだめですぜ。あなた方、考えたことあるかい？
それはね、人間は万物の霊長として創造の大使命を行うがために、この世に生まれたのでありますから、一面においては他の生物とは比較にならないほどいろいろな恩恵（おんけい）を授（さず）けられているんです。
が、またその半面においては、その人生に重大な大きな負担を負わされています。したがってその実際生活を営むとき、そりゃもう、はかりしれない苦しみと悩みとがあるんです。
そして、笑いというものは、その苦しみや悩みに疲れる心や体を、「ほどよくこれをもって調和せよ」ということで、人間だけ与えられた特別のものに他ならないんですよ。
その証拠には、苦しんでる時とか、または悩みに襲われたような時、何かおかしな事があって思わず笑えば、どれだけその苦しみや悩みが軽くなるかわからないでしょう？
第一、いつも笑顔でニコニコしている人に病弱の人いますか？笑顔で悲観（ひかん）している人や、その精神を消極的にしている人いますか？そんな人は、だんぜんいやしませんよ。
こう言うと中には、「私は病弱だから笑えないんだ、悲しいことがあるからニコニコできないんだ」と言う人がいますが、そういう人にかぎって、健康な時でも運命のよい時でも、いつもニコニコとは笑っていないでしょう。ちがうかい？
−中略−（笑いの効用についての科学的な説明）
いかなる場合にも怒りや悲観という、人生に泥ぬるような、悪魔を招くような愚かさを演ずることなく、事あるときも事なきときも、いいえ、事あるときはなお一層、笑顔をくずさないように練習してごらん。
そして終始一貫、笑顔でとおすようにしてごらん。不運な人、体の弱い人は、ひとしお、笑いに努力するんだ。笑うにつれ、人生の幸福と好運がどんどん開けてくるから…。（230-237P）
天風先生の本を読んでしばらくは、そうだ、そうだ、本当にそうだ、と思うのですが、そのうち、笑顔どころか、ほんのささいなことでも眉間にしわをよせている自分に気がつきます。
私はまだまだ何度も何度も天風先生の本を読み返して少しでも尊い教えを実行しなければと思います。
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最終更新日：2008年12月12日
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