い　の　ち

　今年の２月１７日、近所の風田社へお詣りに行きました。
　境内に近づいた時「 えっ 」と思わず声をあげ、目にした光景に体が固まってしまいました。
　境内のイチョウの木が２本、それも下から５０センチくらい残してバッサリ切られていたのです。
　「なんでだろう？」「境内が暗くなってしまうからかな」などと思いましたが、私にはどうしてだかわかりません。
　何かいわれがあってのことでしょうが、あまり気持ちのよいものではありませんでした。

　それから３ヶ月。
　切られたイチョウの木をふと見ると、幹から新芽がにょきにょきとはえはじめたではありませんか！
　何かドーンと喪失感があったのですが、とてもうれしく思いました。

　植物のことをよく知っている方にとっては当たり前のことでしょうが、バッサリ切られても新芽があふれ出る木の生命の力強さにとても感動しました。

１９９９年１月２日		２００２年２月１７日

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