入　院

　救急車で病院へ連れて行ってもらい、落ち着いたのでしばらく家にいた母が今度は入院しました。

　旅行で疲れていたとはいえ急なことでびっくりしました。
　何が起こるかわかりませんね。

　「私の守り本尊はお不動さまよ！」とよく言っています。
　だから、というわけではありませんが、今日は最近よくお参りさせていただく高幡不動へ行きました。

　神さま、仏さまは崇める対象であって、お願いする対象ではないとよく言われます。
　私も本当にそうだと思い、最近はいろいろな神さま、仏さまにお参りさせていただいてもお願い事はしません。

　起こることには全て意味があり、学びがある、と最近の研究によって明らかになりつつあります。
　本当にそうだとしたら今、苦しいことを避け、自分の都合がいいことばかり起こるようにお願いするのは、ただ一時しのぎで学びを放棄しているだけで、いずれ避けたことも味わなければならないのでしょう。

　都合のいいことも、不都合なこともありがたく受け取りそこから学び、成長してゆけばいいのだと頭では理解しています。

　しかし今日高幡不動の護摩に参加させていただいている時、思わず知らず母の苦しみが楽になりますよう、お不動さまのご加護がありますよう、祈らずにはおれませんでした。

　インドの聖者は、母親は、生きるために子どもに食べ物が必要なことは知っているが、子どもが欲しがったときにミルクを与える。神は全てを知っているが、本当に必要な時は神に助けを求めるべきだ。
　と言われました。

　必要なときに必要なことが起こり、それは全て自分で解決できる問題である、というのも確かだと思います。
　でも、神にすがりついてもいいんだよ、という聖者のお言葉を思い浮かべるとき、こころがあたたかく、かるく感じられます。