変　化

　大森で治療の講習会がありました。

　お昼は、各自外で食事をしたりお弁当を買ってきたりです。
　私はいつもＪＲ大森駅の売店でおにぎりを買うことにしています。

　約１０年前、大森の鍼灸学校に通っていましたが、その時から変わらず同じ場所でおにぎりを売っています。学校の行きがけによく買って食べていました。
　いろいろあるおにぎりの中でもこの『おむすび昆布』がものすごくおいしいのです。（私には）
　ふつうの昆布の佃煮が真ん中に入っている昆布のおにぎりとは全く違います。
　そんなにしょっぱくない昆布がごはんにまぶしてあって、それをにぎってあるのです。
　何度食べても「相変わらずおいしいなぁ」と思ってしまうのでした。
　ＪＲ大森駅にお立ち寄りの際には是非お試しください。


　ＪＲ京浜東北線を蒲田から大森へ行く途中の線路脇に伯母の家があります。
　そこにはかつて今は亡き祖父、祖母も住んでいて小さい頃から何度となく通った場所です。
　このたび急なことだったのですが、伯母たちがそこを引き払って仙台へ引っ越しました。
　もう最後ということで今年の正月、みんなで伯母の家を訪れました。
　久しぶりにあがらせていただきましたが、昔から変わらない懐かしい場所です。
　小さいときには広く感じていた部屋も何となく狭く感じました。

　叔母たちは１週間前に越しました。
　大森へ行く京浜東北線の中から線路際の家々をながめていました。
　一瞬見えた伯母の家はすでにばらばらの残骸になっていました。
　自分の思い出までもがこなごなに砕け散ってしまったようで、胸がきゅっとしめつけられました。

　変わるもの、変わらないものといろいろありますが、諸行無常、結局は全てのものはたえず変わりますね。
　それだけが変わらない真理なのかもしれません。

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