タロウさん

高さ30mの“母の塔”

　今日は川崎市岡本太郎美術館へ初めて行きました。
　前々から行ってみたいとは思っていたのですが、遠いこともありなかなか行けずじまいでした。
　今回は太郎さんが撮った写真の展示があるというので是非見たいと思い、出かけました。

　太郎さんはいろいろな意味で有名ですが、私が強く意識したのは浪人中のことです。
　私は高校までの授業はものすごく嫌いでした。
　そのためまったく勉強せずに当然のごとく大学受験は不合格でした。

　現役受験の時はそもそも将来のビジョンなど何もなくただ“みんなが行くからぼくも行く”くらいの非常に軽いノリでした。
　すべて不合格になり、自分はいったい何がやりたいんだろう、と考えはじめました。

　友だちと遊んでしまいそうなので予備校へは行かず自宅で勉強していましたが、近所の図書館にもよく通いました。
　そこで出会ったのが太郎さんの『にらめっこ問答』という本でした。
　これは雑誌での連載を本にまとめたものですが、読者からのいろいろな質問に太郎さんが答える、というものでした。

　太郎さんの人に媚びない、純粋でエネルギッシュな生き方に感動しました。
　浪人中は精神的に不安定になることもあったので、この本にずいぶんと励まされ、エネルギーをいただきました。

　その太郎さんが写真をたくさん撮られていたことを知ったのは最近のことです。
　近所の本屋さんで『岡本太郎が撮った「日本」』という本見つけ、思わず買い求めました。
　太郎さんの写真には今はもう失われてしまったような日本の原風景が迫力のある、また優しい視線でとらえられていました。

　今回の展示は内藤正敏さんという日本の宗教や民族にまつわる写真を撮っていらっしゃる写真家が内藤さんの感性で太郎さんのネガをプリントしたコラボレーションです。
　写真集で見た写真も多かったですが、大伸ばしされた写真はやはり迫力がありますね。

　今日は暑かったので敷地内の「カフェテリア ＴＡＲＯ 」で食べたソフトクリームがとてもおいしかったです。
　外のイスにすわってぼんやり太郎さんの作品をながめながら食べてたら、お冷やとおしぼりまで持ってきてくださいました。何だかうれしかったなぁ。

　またゆっくり訪れようと思います。

川崎市の生田緑地は緑の深いすてきな場所です

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