【経脈の流れ】
●示指の橈側端（商陽）に起こる。
●示指の橈側に沿って上に向かい指の上廉（二間、三間）をめぐり、第一、二中手骨の門（合谷）を通過して上に向かい長母指伸筋腱（尺側）と短母指伸筋腱（橈側）の間の陥凹部（陽谿）に入る。
●前腕の外側縁の偏歴（上三寸：絡穴）、温溜、下廉、上廉、手三里（曲池の下２寸）を経る。
●肘窩横紋の外側（曲池）に至る。
●上腕の外側縁の肘リョウ、手五里（上三寸）、臂臑（上七寸）を経る。
●上って肩グウに行く。
●肩峰の前縁に沿って進む。
（経穴の並び：肩グウ→巨骨→秉風（小腸）→大椎（督脈）→缺盆（胃）→天鼎→扶突→地倉（胃）→水溝（督脈）→禾リョウ→迎香）
●巨骨より上に向かって秉風（小腸:肩甲棘のほぼ中央の上際）を通って大椎に出る。
●大椎より下に向かって缺盆部（鎖骨上窩）に入る。（巨骨→秉風→大椎→缺盆）
●肺臓と連絡する。
●横隔を通過する。
●大腸に属す。

【缺盆部からの分支】
●缺盆部から分かれ出て上って頸部の天鼎（扶突と缺盆の中央）、扶突（喉頭隆起の外方三寸）に行く。
●顔面頬部を通る。
●下歯床に入る。
●めぐり戻って上唇に至り地倉（胃）を経て水溝（督脈＝人中）で交叉し、左側の経脈は右に向かい、右側の経脈は左に向かい（禾リョウ）、鼻翼の側（迎香：鼻孔の外方５分、鼻唇溝中）に分布して足陽明胃経と連接する。

【下合穴】
■大腸は合して巨虚上廉（上巨虚）に入る。（霊枢：邪気臓腑病形篇）

《交会穴》
・秉風（小腸）・大椎（督脈）・水溝（督脈＝人中）・地倉（胃）

《ポイント》
★巨骨→秉風（小腸）→大椎→缺盆
★下歯床に入る。
■缺盆から二手に分れる。
　（１） 大腸へ向う。
　（２） 顔面部へ向う。


《記 号 の 説 明》
●は※WHOの経穴のならびに沿った流れ。
●はWHOの経穴のならびと違った流れ。（体内走行を含む）
▲はWHOの経穴のならびと違ったものが合わさった流れ。
◎は注意すべき点。

※WHO＝WHOの定めた経穴の順番。
　WHO（世界保健機関）では経穴の数や順番、名称について国際的な統一基準をつくりました。（経穴の数は361、名称は漢字を使わない国のためにアルファベットと数字を組合わせたコードを決めました）
　経穴の部位については各国の意見の違いにより合意はなされていません。

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