五日市鉄道大神駅跡（いつかいちてつどうおおがみえきあと）

　この場所（ばしょ）には昭和（しょうわ）５年（ねん）（１９３０年（ねん））から昭和（しょうわ）１９年（ねん）（１９４４年（ねん））までの間（あいだ）、大神駅（おおがみえき）という小（ちい）さな停留所（ていりゅうじょ）（無人駅（むじんえき））がありました。東西（とうざい）の道路（どうろ）は、立川駅（たちかわえき）と拝島駅（はいじまえき）を結（むす）んでいた五日市鉄道（いつかいちてつどう）（単線（たんせん））の線路跡（せんろあと）です。
　現在（げんざい）のＪＲ五日市線（いつかいちせん）の前身（ぜんしん）である五日市鉄道（いつかいちてつどう）は、大正（たいしょう）１４年（ねん）（１９２５年（ねん））４月（がつ）２１日（にち）、拝島（はいじま）・武蔵五日市駅間（むさしいつかいちえきかん）（１１．１km）が最初（さいしょ）に開通（かいつう）し、蒸気機関車（じょうききかんしゃ）が走（はし）りました。後（のち）に立川駅（たちかわえき）までの延長（えんちょう）が認（みと）められ、立川（たちかわ）・拝島駅間（はいじまえきかん）（８．１km）が昭和（しょうわ）５年（ねん）（１９３０年（ねん））７月（がつ）１３日（にち）に開通（かいつう）し、この駅（えき）も誕生（たんじょう）しました。
　立川（たちかわ）・拝島駅間（はいじまえきかん）には、「武蔵上ノ原（むさしうえのはら）」「郷地（ごうち）」「武蔵福島（むさしふくしま）」「南中神（みなみなかがみ）」「宮沢（みやざわ）」「大神（おおがみ）」「武蔵田中（むさしたなか）」「南拝島（みなみはいじま）」の８駅（えき）がありました。
　旅客用（りょきゃくよう）にはガソリンカーが運転（うんてん）され、「五鉄（ごてつ）」の愛称（あいしょう）で親（した）しまれた五日市鉄道（いつかいちてつどう）は、昭和（しょうわ）１５年（ねん）（１９４０年（ねん））に南武鉄道（なんぶてつどう）と合併（がっぺい）し、昭和（しょうわ）１９年（ねん）（１９４４年（ねん））４月（がつ）１日（にち）には、太平洋戦争（たいへいようせんそう）の影響（えいきょう）で青梅線（おうめせん）といっしょに国（くに）に買収（ばいしゅう）されました。そして、近（ちか）くを青梅線（おうめせん）が走（はし）っているという事情（じじょう）から、立川（たちかわ）・拝島駅間（はいじまえきかん）は昭和（しょうわ）１９年（ねん）１０月（がつ）１１日付（にちづ）けで休止路線（きゅうしろせん）とされ、そのまま廃止（はいし）されました。

　平成（へいせい）１２年（ねん）（２０００年（ねん））３月（がつ）
　昭島市（あきしまし）