大事な数珠が切れてしまった
 |
| 大事な数珠が切れてしまいました |
法事から帰り経本や数珠の入れてある袋の中を見ると、いつも使っている数珠が切れてバラバラになっていました。
とても大事な数珠で、知り合いからいただいてから約30年くらい経つと思います。
16年前、住職になってからは自分が導師の葬儀や法事では必ず持っていました。
この数珠は以前、尼僧さんが持っていた数珠です。
尼僧さんが子供の時、原因不明の目の病気で目が見えなくなってしまった。
ご両親が心配していろいろな治療を受けさせましたが、一向によくなりません。
藁にもすがる思いでご祈祷を受けた時、その僧侶が「この子の目は本山に行って一生懸命修行すれば治る」と言われました。
 |
| 使い込んでいるので黒光りしています |
本山での厳しい修行の甲斐あってか、何と目が見えるようになりました。
目が見えるようになったと同時に心眼も開いたのでした。
その霊的能力を使い人を助けていたのですが、ご両親が普通の結婚をして欲しいと願い、僧侶をやめさせてしまったのでした。僧侶をやめた途端霊的能力はなくなってしまったそうです。尼僧さんだった方は、人助けをしたいという思いが中途で終わってしまったことを悔いながら亡くなられたそうです。
 |
| 数珠の一番大きな珠が“親玉”です |
その方が持っていらした数珠の“親玉”という一番大きな玉を使い、後は菩提樹の実で作った数珠を、人助けをしてくださいという思いを込めて、その尼僧さんだった方の娘さんからいただきました。
修理は1ヶ月程かかりましたが、その間は、これまた非常に不思議な縁で私の元に来た数珠を使って葬儀や法事をしていました。
■2003年4月15日の日記、永平寺の数珠のページにとびます↑押してください。
修理の時に房の色が選べたので、私の好きな紫色にしてもらいました。
これからも大事に使わせていただこうと思っています。
 |
| 不思議な縁のある数珠、永平寺の数珠です |
 |
| 修理完了です。これからもよろしくお願いします |
| 
