【経脈の流れ】
●胸中のダン中の処に起こり、出て心包絡（心膜）に属す。
●下に向かって横隔を通過する。
●胸から腹に至り上焦（上カン）、中焦（中カン）、下焦（陰交：神闕の下一寸）の順に三焦と連絡する。

（１）【胸部の分支】
●ダン中より始まって胸部をめぐる。
●側胸部に出て腋窩を下ること三寸にある天池（乳中の外一寸＝ダン中の外五寸：第４肋間）に至る。
●上に行き腋窩に至る。
●上腕内側に沿って手太陰肺経と手少陰心経の間を行く。（天泉＝腋窩横紋の前端→曲沢に向かい下二寸）
●肘窩の中に進入する。（曲沢：上腕二頭筋腱の尺側）
●橈側手根屈筋と長掌筋の間を行き、ゲキ門、間使（経金）、内関（絡穴）、大陵を過ぎる。
●手掌の労宮（手掌部にあり、第３指と第４指を屈しその指尖の当たるところの中間：十四経発揮）に入る。
●中指の橈側に沿って中指の末端（中衝）に終わる。

（２）【掌中の分支】
●労宮から分かれ出て薬指の尺側に沿い、その指の末端の関衝で手少陽三焦経と交わる。

《交会穴》
・関衝（三焦）

《ポイント》
★ダン中より起こり、下って上焦、中焦、下焦の順に三焦と連絡する。
★労宮から分れ出て薬指の尺側に沿い、末端の関衝で三焦経と交わる。
★鼻腔や咽喉部付近を走行しないのは心包経だけである。
■ダン中より二手に分れる
　　（１）下って上焦、中焦、下焦と連絡。
　　（２）胸部をめぐってから天地へ。

《記 号 の 説 明》
●は※WHOの経穴のならびに沿った流注。
●はWHOの経穴のならびと違った流注。（体内走行を含む）
▲はWHOの経穴のならびと違ったものが合わさった流注。
◎は注意すべき点。

※WHO＝WHOの定めた経穴の順番。
　WHO（世界保健機関）では経穴の数や順番、名称について国際的な統一基準をつくりました。（経穴の数は361、名称は漢字を使わない国のためにアルファベットと数字を組合わせたコードを決めました）
　経穴の部位については各国の意見の違いにより合意はなされていません。

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